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An architect TORII のテーマ

建築は物語を語るものです。場所の記憶とは、物語と結びついています。クライアントの特定の場所や時間に関連する物語を探し、それをデザインに反映させます。たとえば大切にしたい木や、ディテールや、その構成要素をどのようにまとめ上げていくか。機能性や美しさ、光の当たる角度と影、シンプルだけれどもそれがゆえに美しいもの。そういうものを一緒に作っていきたいと思っています。

​※お知らせ:春香クリスティーンさんのインタビューを受けました。ご参考にご覧になってください。
https://www.business-plus.net/interview/2312/k8496.html

鳥居​恒宏
An architect TORII
​東京都知事登録第15931号
Tsunehiro Torii

 はじめまして。

住宅という家族を包み込み、安らぎを与え、生活の場として、生まれ来る子供たちが未来を夢見ながら成長していく場所。そんな普通だけれども、二つとして同じものがない家族だけの空間を僕も持って生きてきました。

 

 家族の間にはいろいろなことがあります。

 趣味もそれぞれ違います。

 そうなると、欲しいものも違います。

人はみんな、自分の存在を家族の中で確認しながら、学校や、会社や、仲間たちと笑ったり泣いたり、時には言い合いになったり、そしてまた家に帰り、家族との時間を過ごす。

 

 家族っていいなぁと思う時間が人間にはほんとに必要だと思います。

 

 私は父の影響で、住宅雑誌をずっと読んでいました。父に喜んで欲しいと思いながら、建築士という仕事をしています。なぜか子供のころに住んでいた家や、訪れる親せきの家、街の風景が好きで、それを写真に撮りたくてカメラの趣味もあります。

 昔テレビで見たギター歌手に興味を持ち、ギターも趣味になりました。ギターを弾いていると、音響もいいものが欲しくなり、いいマイクや、ミキサーも欲しくなり、家族で音楽ができる場所も欲しくなり、物が増えすぎて、もう何が何やらわからなくなります。

私だけでもこれだけいろいろ趣味があるのですから、世界中にはほんとにたくさんの趣味があると思います。そんな変化に対応できる建物は、大きさに関しては限度がありますが、後で間仕切りが変更できるような構造なども検討すべきだと思います。

 敷地の関係で建てられる建物の大きさは変わりますので、あらかじめ、理想形を崩さずに慌てずに、慎重な敷地選びが必要です。

 今後は、テレワークや働き方が変わってきたり、所有者不明の不動産が流通する可能性もありますので、都心に限らず近郊エリアも調べておいたほうが良いと思います。実際にその土地に遊びに行ったりすると風が強い地域だとか、浸水しやすい地域など、なんとなく分かってきます。

 郊外で注意したいのは、下水が整備されているかどうかです。農業用用水路と生活排水が一緒に流れている地域は、田植えの始まるあたりからは水が流れるのでそこそこきれいに見えますが、用水路に流れる水が少なくなると、生活排水が用水路に留まり、嫌な匂いが発生します。大雨が降ると、用水路から生活排水とともに溢れ出します。浄化槽は好気性のバクテリアである程度分解はしますが、きれいにはなりませんので衛生面では心配ですね。

 あと、敷地に面する道路の幅も6m程度あれば重機も入れるので小運搬や搬入に関しての追加費用が抑えられます。大きな家具を入れる可能性もあるので、1か所は大きな間口と高さが取れるルートを確保したほうが良いです。最近は冷蔵庫も大型化していますし、避難上も空地がある程度取れる箇所へのルートはあったほうが良いです。貫禄のあるアンティーク家具もそのまま搬入可能です。

 

 家具の話ですが、ギターもそうなのですが、今制作しているギターよりも50年前に製造していたギターのほうが良い音がします。プロのミュージシャンが古いギターを求めるのは結局音がいいからなんです。家具も同じで、十分乾燥して、長年の寒暖を乗り越えてきた家具のほうがガタガタしないし、使っていて安心できます。重量もそこそこあるので床の補強も新築時ならたやすく入れられます。また、アンティーク専門店では、修理もできますし、椅子の張替えもできます。本当にいいものは残っているからアンティークなんですね。出来の悪いものはすぐに飽きて捨てられてしまいますから。

今では手に入らない木を使用していたり、寸法も安定しているし、これこそほんとにお値段以上です。

絶対に今作れません。歴史を感じさせるものに触れていると、昔から営まれてきている人たちの後を継いでいるような気になります。遺伝子的にはそうなんですが、それが実感できる感じですね。 

 では、皆様からの相談、お話、またはこれは違うぞ?など、なんでもかまいませんので、

お待ちしております。

​                                      鳥居恒宏

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